2017年水銀に関する水俣条約（以下、水俣条約）が発効され、水銀による健康や環境へ与えるリスクについて世界的に関心が高まっています。特に廃棄物処理を通じて大気中への水銀排出が懸念される中、水銀排出を抑制するためには 廃棄物への流入を抑制するだけでなく、燃焼ガスの高度処理技術が重要となります。また近年では脱炭素社会形成において、廃棄物の資源としての有効活用にも大きな関心が高まってきております。
そこで今回のウェビナーでは環境省中央環境審議会循環型社会部会の委員であるとともに、都道府県各自治体の、廃棄物行政に関する各種委員をつとめられている京都大学　高岡昌輝教授から廃棄物処理における水銀排出管理から、水俣条約における日本の貢献など最新情報を踏まえてご講演頂きます。

◆高岡昌輝教授
-ご経歴

• 1991年03月：京都大学工学部衛生工学科卒業
• 1993年03月：京都大学大学院工学研究科衛生工学専攻修了
• 1993年04月：京都大学工学部助手
• 2002年03月：京都大学大学院工学研究科助教授
• 2011年01月：京都大学大学院工学研究科教授

-研究の専門

• 全体として、固形廃棄物の処理処分に関する研究
• ごみ焼却処理に関わる残留性有機汚染物質（POPs）の制御
• 焼却灰、飛灰からの有用金属の回収に関する研究
• 固体廃棄物の無害化処理
• 微量有害重金属の発生源対策（特に最後の2つは水銀に大きくかかわる）

-学外でのご活動
環境省中央環境審議会　循環型社会部会の委員であるとともに、都道府県各自治体の、廃棄物行政に関する各種委員をつとめられており、特に、2013年に採択された水銀に関する水俣条約に関しても、研究者としての先生の貢献が大きかったとされています。