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ヘリウムガスの供給不足に関するご提案:パーキンエルマージャパン
2022/06/20
ヘリウムガスの供給不足に関するご提案
ここ数年、世界的にヘリウムガスの供給が困難な状況にあり、安定してヘリウムガスを使用することが、難しくなっています。
パーキンエルマーでは、ICP-MS、GCにおける代替案をご用意しております。
1.ICP質量分析法におけるヘリウムガスの供給不足に関するご提案
ICP質量分析法におけるスペクトル干渉の除去を目的としたコリジョン法には主にヘリウムガスが用いられます。
パーキンエルマージャパンでは、いち早くこの問題に対して、対策を取り、2019年9月に開催された日本分析化学会にて、ヘリウムガスの代替えとしてネオンガスによるコリジョン法について発表し、論文にも投稿しました。(産業技術総合研究所、関西学院大学との共同研究)
Application of neon as a collision gas - a cell gas index for collision/reaction cell-ICP-MS determination
T. Narukawa, O. Shikino and K. Chiba, J. Anal. At. Spectrom., 2020, 35, 2142-2147
この内容は、弊社ホームページのラボブログでも一部内容を紹介していますので、ご参照ください。
ICP-MSラボのあれこれ「コリジョンガスに用いるヘリウムガスの代替えは無いの?」
また、パーキンエルマーのICP-MSでは、ヘリウムガスによるコリジョン法以外に、メタンガスやアンモニアガス、酸素ガスなどを用いたリアクション法を用いることもできます。
リアクション法は20年以上の歴史があり、環境、金属、生体、食品、半導体などの多くの分野で、多くのユーザー様にご採用いただいております。
このようなリアクション法で用いられるガスもヘリウムガスによる希釈ガスではなく、開発当初(1999年)より、純ガス(例.100%アンモニアガス)を用いることが出来ますので、ヘリウムガス不足による影響はありません。
パーキンエルマーのICP-MSはヘリウムガスを用いなくても、純ガスを用いたリアクション法やネオンガスを用いたコリジョン法でスペクトル干渉の除去が可能です。
2.クロマトグラフィー関連製品のヘリウム(He)代替キャリアガスにつきまして
パーキンエルマー社クロマトグラフィー関連製品の中にはヘリウム(He)代替キャリアガスとして、窒素ガス、水素ガスをご選択いただけるものがございます。それぞれのガスの性質、ご使用いただく際の注意点は下記の通りです。
昨今の世界的なヘリウムガスの価格高騰と供給不足から、クロマトグラフィー関連製品をお使いいただいているお客様から代替キャリアガスのお問合せをいただくケースが増えてまいりました。
窒素(N2)ガスについて
- 窒素ガス(N2)の特性
- 窒息のリスクを除けば比較的安全です。
- ヘリウムガスと比較して安価です。
- 窒素ガス(N2)運用上の注意
- 分析条件の再検討が必要です。
水素(H2)ガスについて
- 水素ガス(H2)の特性
- 酸素との混合により引火爆発の危険がございます。
- ヘリウムガスと比較して安価です。
- 水素ガス発生装置での生成が可能です。
- 水素ガス(H2)運用上の注意
- 安全のため、水素ガス発生装置のご使用をお勧めいたします。
- 水素ガスをキャリアとして用いる場合は、ガス供給源や配管、装置本体からの水素ガスの漏洩及び引火のリスクに細心の注意が必要となります。
- 局所排気装置を含む機器周辺環境の整備、リークディテクタや水素検知器などの安全装置の使用、施設内での安全上の注意事項の共有・遵守などを含め、ご使用者様責任においての運用をお願いいたします。
- 分析条件の再検討が必要です。
※一部製品や装置仕様、アプリケーションによっては代替キャリアガスが使用できない場合もございます。
※代替キャリアガスを使用される際は、装置の追加オプションが必要になる場合があります。
※代替キャリアガスをご検討の際には後述のお問い合わせ先にご連絡ください。
対象製品
パーキンエルマー社:ガスクロマトグラフィー関連製品
- ガスクロマトグラフ分析計
- ガスクロマトグラフ質量分析計
- その他GCサンプリング装置
お問合せ先
株式会社パーキンエルマージャパン コールセンター
TEL:045-339-5889 (平日9:00~17:00)
FAX:045-339-5888
E-mail: Japan.CS-online@PERKINELMER.COM
パーキンエルマージャパン社:webサイトはこちらから
https://www.perkinelmer.co.jp/tabid/2602/Default.aspx
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